使い捨てカイロの噂を検証。都市伝説から再利用方法まで産廃業者が説明します。

使い捨てカイロの捨て方は、多くの自治体では不燃ごみ扱いです(※地域によって異なる場合もあります。)
中身の扱いや自治体のルールを、やってはいけないNG行動を知らないと思わぬトラブルに繋がる事もあります。特に都市伝説でもあるカイロで発火についてもこの記事で解説いたします。
NG行動を取ると如何なってしまうのか?再利用方法はあるのか?等、処分方法以外の活用性についてもお話させて頂ければと思っています。

使い捨てカイロを捨てる際の良くある質問や疑問

・カイロはなぜ捨て方が色々なのか?

カイロの捨て方で最も大切なのは、「どういう状態なのか」「地域ルールはどうなっているのか」の二つです。

・カイロはなぜ、捨て方が色々なのか?
これに関しては、中身に含まれる原材料と自治体による処分能力に大きく作用されています。
カイロは未使用の状態では「鉄粉・水・バーミキュライト・活性炭・不織布」で構成されています。
様々な成分が入り混じっている状態ですね。

・鉄は燃えませんが、そのほかは燃えると言う事。
・化学反応を起こして燃焼現象を発生させた残りと言う事。(つまりも燃えた後のガラ)
と言う事で、基本的には燃えないゴミで処理されます。

例えば、品川区では(陶器・ガラス・金属ゴミ)で出します。東京都板橋区では不燃ごみで出したりしますね。

Aさん「じゃあなんで燃えるごみで出せるんですか?うちの地域は燃えるゴミです」

実は神奈川県横浜市や千葉県千葉市では燃やすごみ、大阪府大阪市では普通ごみでだせます。

これに関しては自治体の処理能力が関わってきます。
酸化鉄粉程度でしたら高火力で燃やす事が可能な処理施設もあるのでそういった処理施設がある地域では可燃ごみで出せます。
各市区町村によって言い分が異なる為(成分の9割が可燃物で構成されてるため可能、鉄だから不可能)自由研究で各自治体に聞いて回るのも面白いと思います。

カイロの中身で誤解されやすい危険性と都市伝説

「水をかけると再発熱(高温発熱)するから危ない。」
「有害物質がふんだんに使われて健康に悪い。」

使い捨てカイロは大きく2種類の反応で2タイプあり、
・鉄が酸化する際に発生するを酸化熱を利用した物(酸化熱反応)
・化学反応を利用して発熱する物(化学反応)
の2種類の反応があります。日本ですと基本的に前者になります。
むしろ後者は市販されているのか謎です。後ほど説明します。

そして、
・低温タイプ
・高温タイプ
のにこの4パターンが基本的な使い捨てカイロのベースとなって居ます。

先ほど酸化熱の材料の話をしましたが
「鉄粉・水・バーミキュライト・活性炭・不織布」
で構成されています。どれも単品で安定している物なので危険ではないですね。
鉄粉がバーミキュライトに含まれる水と活性炭、袋を開ける事で酸素と触れて酸化し発熱する仕組みです。直接触れば火傷しますが単品で発火する物ではありません。

では、「水をかけると再発熱する」という噂の真偽
微弱な再反応が起こることはありますが、危険な温度まで上昇することはほぼありません。
カイロには低温タイプと高温タイプがあります。高温タイプは鉄の酸化反応ではなく化学反応で発熱します。
化学反応タイプは日本ではほとんどありませんが、水につけると急速に発熱する物もあります。
ゴルゴ13でカイロの中身をトイレに入れて金属を溶かして使い捨ての銃を作るシーンがあります。それに影響を受けた方が一定層いるのが事の真相です。アルカリ金属をカイロの中に入れて発熱させたって演出だと思います。

カイロを捨てる際のNG行動

結構やりがちと聞く、NG行動です。
・排水溝に流す
・土に埋めて肥料にする
・開封せずにまとめて捨てる

排水溝に流すと、腐っても酸化鉄です。
貰い錆などで影響がでたり、つまりが発生する可能性があります。
絶対にやめましょう。

土に埋めて肥料にするのもNGです。
「バーミキュライトが入ってるから土の保湿にピッタリじゃん!!」
って思う方いらっしゃると思います。成分表をよく読んでください。
「塩(塩化ナトリウム)」
植物の天敵です。カイロには発熱効率を上げる為、塩化ナトリウムが含まれている事が多いです。ない物もありますが…。もしどうしてもやりたいなら塩抜きをする必要があります。

開封せずにまとめて捨てた場合、袋に穴が開いた際に発熱する可能性があります。
発熱すると言う事は、周りに発火温度が低い薬品があって、周りに腐敗するとガスが発生する生ごみがあったりすると火が付きます。大変危険です。
発熱温度は60度前後ですが消毒用アルコールや灯油は火が付きます。

再利用する方法はないの?

・消臭として利用
 中に活性炭が入っている事で下駄箱やクローゼットの消臭に使えたりします。
 酸化鉄なので貰い錆には気を付けてください。
・除湿剤として使用
 こちらも活性炭の効果を使って除湿剤として使えます。
 バーミキュライトも湿気を吸収したりします。
・水質浄化に利用
 この辺は少し眉唾です。鉄は水に入れる二価鉄イオンが発生するらしいですが、酸化してるし塩分含んでいるしどうなんでしょう?加工しないと使えない気がしてます。詳しい方いたら教えてください。

別の方法として回収プログラムに参加する方法があります。
「使い捨てカイロ リサイクル」で調べると出てくると思います。
こちらでは水質浄化剤などに加工しているようです。

まとめ

使い捨てカイロに関しての一般向けの雑談をさせて頂きました。
・捨て方は自治体次第 東京都は主に燃えないゴミ・資源ごみ
・捨てる時は必ず開封使用済みにしてから
・再利用方法として消臭。除湿剤として利用
こんな感じで利用できるので、ぜひ試してみてください。

当社では法人様で大量に余らせている使い捨てカイロの回収処分が可能です。
品目としては「廃プラ・燃え殻・金属くず」の扱いになります。(未開封・開封によって状況は変わります。)
個人で大量に処分を検討しております場合、対応可能な業者様をご紹介できますのでお気軽にご相談ください。


ハードウェア交換作業によるメール一時不通のお知らせ

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